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有形文化財(絵画)

公開日:2019年04月08日

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指定文化財解説 有形文化財・絵画

絹本着色不動明王画像 (県指定)

大字高山の真言宗常楽院(高山不動)が所蔵する不動三尊の軸物で、画面は縦2.8m、幅1.2mと大きな仏画です。

  中央の不動明王は、右手に三鈷剣(さんこけん)を握り、左手に索をとり、両側に矜羯羅(こんがら)、制吒迦(せいたか)の二童子を従えています。明王は、やや面長で、両眼を見開き、上下の牙をむき出して下唇をかたく結び、上唇をおおっています。随所に渦巻く頭髪は一部を垂れ、頭の前面には頭飾をつけ、胸のあたりに瓔珞(ようらく)がさがり、大きな臂釧(ひせん)も美しいです。矜羯羅童子は本尊を見上げ、制吒迦童子は赤く描かれ、杖を持ち前方を直視しています。脇侍の姿は、緊張した画面にほのかなゆとりを漂わせています。

  簡素な色彩の中に墨線を生かした描き方、顔貌などに人間臭さがみられ、火焔も形式化が進むのは時代の特色です。また、空間の取り方や不動の立つ岩座、渓流などに山水を含めた鑑賞的要素を取り入れるなど、明朝風の画風による構成から、この画像は鎌倉末から室町時代初期の作に位置づけられています。
絹本着色不動明王画像

絹本着色仏涅槃図 (県指定)

 大字中山(なかやま)の真言宗智観寺(ちかんじ)の所有で、埼玉県立歴史と民俗の博物館に寄託中です。画面は縦86.5㎝、横42.8㎝とたいへん小ぶりで縦長です。

  沙羅園(さらえん)の双樹(そうじゅ)に囲まれた宝台の上に横たわって涅槃に入る釈尊の周囲に、悲嘆する菩薩、声聞(しょうもん)がおり、下方には慟哭する動物たちが見られます。部分的に補筆、補彩、補絹なども見られますが、保存状態は良好です。

  本図の特徴は、忉利天(とうりてん)から駆けつける摩耶夫人(まやぶにん)を描かず、釈尊が腕枕をして横臥する点や、釈尊の顔立ち、螺髪(らほつ)、肉髻(にくけい)の表現など、中国宋代の新風によったものと思われます。

  全体に優美さを抑え、色彩にあっても虚空を黒っぽく表現するなど鎌倉時代の特色を示しています。

  箱書きによると、一九世住職の亮音(りょうおん。元文3年(1738)没)が大和国の法隆寺で修業したときに受領したものとのことです。
絹本着色仏涅槃図
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