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【平成28年度発掘調査】加能里遺跡 第75・76次調査

公開日:2017年05月10日

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加能里遺跡第75・76次調査

加能里遺跡は大字岩沢地内、入間川左岸の河岸段丘に広がる集落遺跡です。これまでに縄文時代、古墳時代、奈良・平安時代、中世の遺構・遺物が検出されており、各時代、各時期の遺構・遺物が地点をかえながらみつかっています。

7576次調査は入間川から数えて三番目の段丘崖線下で行われました。

75次調査区からは、縄文時代後期後半(約3,500年前)の人びとが幅3~4m、長さ20m以上にわたって帯状に石を敷き詰めた遺構がみつかりました。堅牢につくられており、崖線下のぬかるんだ湿地へアクセスするための道、もしくは足場のような施設だと現時点では推測しています。

この遺構に沿って東側へ向かうと同時期の住居跡がみつかった地点へ至ります。崖線の周辺は湧水が豊富な地点にあたることから、集落近くの湿地を整備し、水資源の利用と管理を目的とした施設の一部といえるかもしれません。

隣接する76次調査区でも同様の遺構が検出されました。縄文時代の集落構造を明らかにするうえでも貴重な事例です。
KN7576空撮写真

75次調査区(奥)・76次調査区(手前)


75次調査区北側の段丘崖の上下の比高差は2~3mと緩やかですが、市街地などに降った雨水が地下水となり、ちょうどこれらの崖から湧水となって地表にあらわれるようです。調査区の北東には湧水をためた池があり、湧き水の豊富さを物語っています。

周辺ではこれまでに縄文時代草創期・早期・中期~晩期の遺構・遺物がみつかっています。また中世の建物跡や水路とみられる遺構も検出されており、地形の変化と人びとの生活の移り変わりを考えるうえで興味深い地点といえます。
  •  北から南東方向へ弧を描いて、帯状に石を盛った構築物がみつかりました。幅は3~4m、長さは20m以上と考えられます。みつかった土器から縄文時代後期後半につくられたものとみられます。(75次調査)

  •  この遺構の断面を観察すると、浅い溝状の落ち込みに砂利を盛り、その上を石で密に覆ってつくっていることがわかりました。上面は緩く凸状をなし、当時の地表面から盛り上げています。さらに肩の部分は大きめの石で覆い、崩れるのを防いでいるようです。(75次調査)

  •  遺構の周囲はべたべたとした泥が厚く堆積しており、縄文時代にはぬかるんだ場所だったようです。みつかった遺構は居住域に隣接するこうした場所へアクセスするための道、もしくは利用するための足場のような機能が考えられます。(75次調査)

  •  75次調査区の南東に隣接する76次調査区からも同じように砂利と石を帯状に盛り上げた遺構がみつかりました。幅は3.5m程で、南北に直線的にのびています。(76次調査)

  •  断面の観察から、砂利を盛り上げている様子がよくわかります。全体的に75次調査区のものより小ぶりな石でつくられています。(76次調査)

  •  遺構の最下面から土偶がうつぶせになって見つかりました。右腕と下半身がかけています。みつかった瞬間、調査現場に歓声が上がりました。(76次調査)

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