健康・福祉・医療
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公開日:2022年12月05日
印刷するノロウイルスによる食中毒や感染性胃腸炎は1年間を通じて発生しますが、特に冬に多い傾向があります。
ノロウイルスは手指や食品などを介して、経口で感染し、人の腸管で増殖し、おう吐、下痢、腹痛などを起こします。健康な方は軽度で回復しますが、乳幼児や高齢者などでは重症化したり、おう吐物を誤って気道に詰まらせて死亡することがあります。
ノロウイルスについては、ワクチンがなく、治療法は輸液などの対症療法に限られます。
また、保育所(園)、幼稚園、学校、福祉施設などで発生した場合は、集団感染につながる可能性がありますので、日ごろから感染予防にご協力をお願いします。
(1)小型で球形(細菌より小さい)
(2)少量のウイルス(10~100個)でも感染
(3)症状が治まっても便から検出される(通常1週間程度、長い場合は1か月)
(4)食品中では増殖せず、人の腸管内でのみ増殖
(1)感染して1~2日後に発症
(2)吐き気、おう吐、激しい下痢、腹痛、発熱、頭痛、筋肉痛などの症状
(3)一般的に軽症(2~3日で回復)
(4)ただし、高齢者や乳幼児は、重症になる可能性があるので注意が必要
ほとんどが経口感染で、下記のような感染経路が考えられます。
(1)患者のノロウイルスが大量に含まれるふん便やおう吐物から、人の手などを介して二次感染
した場合
(2)家庭や共同生活施設など、人同士の接触する機会が多いところで人から人へ飛沫感染等直接
感染する場合
(3)食品取扱者が感染しており、その者を介して感染した食品を食べた場合
(4)汚染されていた二枚貝を、生あるいは十分に加熱調理しないで食べた場合
(5)ノロウイルスに感染された井戸水や簡易水道を消毒不十分で摂取した場合
ノロウイルスは、食品を十分に加熱すれば死滅します。また、手指や調理器具を介して食品がノロウイルスに汚染されることがあるので、手洗いや調理器具の洗浄消毒が重要です。
(1)流水・石けんによる手洗い(2度洗いを行うとより効果的)
(2)調理器具の十分な洗浄・消毒
(3)生食を控える
(4)食品の十分な加熱(中心温度85~90℃で90秒以上)
(5)便やおう吐は使い捨て手袋・マスクなどを着用し、ペーパータオルなどを用いて処理、消毒
埼玉県狭山保健所生活衛生・薬事担当
電話:04-2941-6535