【平成28年12月号】武蔵野鉄道本社写真見つかる!

更新日:2023年01月31日

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「武蔵野鉄道本社写真見つかる!」

武蔵野鉄道本社が写っている「武蔵野鉄道沿線案内」と「子供洋服講習会記念」の写真

 武蔵野鉄道(現在の西武池袋線)は、大正4(1915)年4月15日に開通しました。当初の本店(本社)は東京で、明治45(1912)年6月には東京市麹町区有楽町1丁目にあったようです(鉄道院文書)。それが開通後半年ばかり経った同年11月14日に飯能町大字飯能13番地に移されました(武蔵野鉄道第8回営業報告書)。その位置は、現在の飯能駅北口の東側で、昭和9(1934)年3月に豊島区池袋2丁目に移転するまで20年弱ここにありました。その本店の写真は大正8年に発行された『武蔵野鉄道沿線案内』にも掲載されております(左下)。
 ある日当館で所蔵している「〔子供洋服講習会記念〕」というタイトルの台紙付写真がたまたま目に入りました。多くの女性が建物の前に立っているよくある記念写真です。「背景に移っている建物は、はて?どっかで見たことのあるような…」なんて思っていて、ひらめきました。「武蔵野鉄道の本社に似ていないか!?」と。
 早速、その写真と見比べて見ました。『武蔵野鉄道沿線案内』の写真は不鮮明ですが、2階のベランダの柵、窓の配置、その形状など…、まず間違いないでしょう。
 しかも、この台紙付写真は飯能町の新井写真館が撮影したことが台紙からわかっております。新井写真館が営業していたのは、大正6年頃から同12年までですから、まさに本店が飯能にあった時期と一致しています。
 このような小さな発見が博物館学芸員の醍醐味なのです。(尾崎)

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