英道の打刀 (市指定)

更新日:2023年03月02日

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英道の打刀(てるみちのうちがたな)は、刃長60.8センチメートル、反りは1センチメートルを測ります。鎬造(しのぎづくり)、庵棟(いおりむね)、地鉄は板目肌結んで無地風となっています。刃文はのたれ刃に互の目(ぐのめ)交じり、帽子は丸くやや深く返ります。中心は生(う)ぶで鑢目(やすりめ)です。

銘は、表に「武蔵国住小林英道作之」、裏に「明治二巳年八月吉日」とあります。

作者の小林英道(こばやしてるみち)は、天保12年(1841)3月2日に、東京府下西多摩郡長岡村に清水儀平の四男として生まれました。15歳のころに親類である久須美の鍛冶屋・小林啓之助のもとに来て、弟子となりました。文久元年(1861)21歳の時、養父啓之助の師匠であった下野(しもつけ)国(栃木県)鹿沼の細川正義をたよって修業の途につきましたが、正義は既に亡く、江戸にいた正義の子・正守の紹介で、川越藩刀工藤枝太郎英義に師事しました。慶応の初めに帰郷し、次第に各方面から注文が集まって来るようになりましたが、明治維新となり廃刀令がくだってからは、農具鍛冶となりました。大正12年(1923)に83歳で没しました。

英道の打刀

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