錬鉄象眼寿親香炉 (市指定)

更新日:2023年03月02日

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錬鉄象眼寿親香炉(れんてつぞうがんとしちかこうろ)は、高さ16センチメートル、重さ4.7キログラムで、当市内の小能氏の求めによって造られたものです。

岩座は、久須美に住んでいた刀匠の小林英道(てるみち)が造り、彫りと金散らし象眼(ぞうがん)を落合寿親が担当しました。

波型を彫り上げた岩座には、思い思いの方向に大小の蛙9匹があしらわれています。側面には炉つぼがあり、その蓋には一番大きな蛙が乗っています。

底裏には「明治十七年春三月 応需小能氏 鉄翁寿親■之」(■は「錐」の下部に「乃」という漢字)という銘が刻んであります。寿親の銘振りは、「鉄翁」(てつおう)銘が多く、必ず花押(かおう)(書き判)があります。

落合寿親は幕末から明治にかけて当地方で活動した金工ですが、経歴など詳らかなことは分かっていません。

この香炉は、寿親の作品の中でも有数の力作と評価されています。また、英道との合作であることから、当地の名工たちによる合作という点でも貴重とされています。

 

錬鉄象眼寿親香炉

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