小岩井渡場(わたっぱ)遺跡 (県選定・重要遺跡)
小岩井渡場遺跡(こいわいわたっぱいせき)は、市街地より入間川右岸に沿って4キロメートルほど遡ったところにあります。東西を谷にはさまれ、北方の眼下には入間川を望み、北東に舌状にのびる台地の上にあります。
昭和49年(1974)に浄水場建設に伴う記録保存のために発掘調査が行われました。
調査の結果、6地点の礫群(石器製作跡)、22軒の竪穴(たてあな)住居跡、12基の炉穴、85基の土坑が確認されました。礫群は、大半がほぼ尖頭器(せんとうき)を主体とする時期のものであり、ナイフ形石器、石刃(せきじん)、掻器(そうき)、抉入(えぐりいり)削器なども含まれています。
住居跡は、形の上で隅丸長方形、隅丸方形、楕円形、梯形、円形とバラエティに富むが、時期的には、茅山(かやま)期の1軒をのぞき、いずれも関山(せきやま)期のものです。
遺構は伴いませんでしたが、微隆起線文(びりゅうきせんもん)土器、爪形文(つめがたもん)土器、撚糸圧痕文土器などの縄文草創期に比定される土器片も出土して注目されました。
現在、この時に発掘された竪穴住居跡2軒と土坑1基が砂で埋め戻されて、浄水場の北東隅に保存されています。

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更新日:2023年03月02日