野口家宝篋印塔(ほうきょういんとう)及び銅板経(どうばんきょう)ほか塔内納入品 (市指定)

更新日:2023年03月14日

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野口家宝篋印塔及び銅板経ほか塔内納入品

大字小瀬戸(こせど)の民家裏山に立つ宝篋印塔(ほうきょういんとう)は、高さ163センチメートルの砂岩製です。基礎部には向かって正面に「千部供養」、左側面に「施主 野口忠左衛門」、裏面に「武州高麗郡 小瀬戸村」、右側面に「享保七寅 三月 日」(享保7年は西暦1722年)と銘文が刻まれています。塔身部には四面に金剛界四仏の種子が刻まれています。

銅板経

塔内納入品は、塔身部を上下に貫通した直径10センチメートルの円形の穴に、銅板経(どうばんきょう)と青銅製小仏像が遺されていました。銅板経は縦23センチメートル、横4.6センチメートル、厚さ0.7ミリメートルの銅板を13枚蝶番でつなぎ折本のようにたたむことが可能なものです。宝篋印陀羅尼(だらに)と造塔の趣旨(宝篋印塔を建て最上の功徳を得る)が彫られています。小仏像は千手観音と思われます。

施主の野口忠左衛門は小瀬戸村の名主を父に持ち、甥が名主になるとその後見役を勤めた人物です。

折本形式の銅板経は他に類を見ず、当時の名主層が遺した仏教関連の遺物として貴重な資料です。

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