八耳堂(はちじどう)宝篋印塔(ほうきょういんとう)及び銅板経(どうばんきょう)ほか塔内納入品 (市指定)
大字大河原(おおかわら)の八耳堂(はちじどう)脇に建つ宝篋印塔(ほうきょういんとう)は、高さ377センチメートルの安山岩製です。基礎部は、向かって正面に宝篋印陀羅尼経(だらにきょう)を表す種子“シッチリヤ”、左側面に塔を礼拝供養することの功徳、裏面に宝篋印陀羅尼を誦することの福徳についての銘文が刻まれています。右側面には文化8年(1811)の紀年と造塔の趣旨(先祖の追善供養)のほか施主の名(中里善左衛門)が刻まれています。
塔身部には四面に金剛界四仏(こんごうかいしぶつ)の種子が刻まれ、中に次のものが納められていました。
銅板経(どうばんきょう) 3枚
(赤い漆で宝篋印陀羅尼を書いたもの)
金剛界五仏の種子を墨書した和紙 5枚
位牌を印刷し逆修供養した和紙 1枚
銅板 1枚(赤い漆で大日如来の種子を書いたもの。)
舎利 5粒(石英質の石粒)
焼土
また、反花座(かえりばなざ)基礎と基壇の間から鉄製品(剣などの形をしたもの)4点、寛永通宝4枚も発見されました。
銅板経には施主の金蔵寺の名も記されており造塔に大きく関与していると考えられます。近世宝篋印塔造立の実態を知る上で重要な資料です。
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更新日:2023年03月14日