堂ノ根遺跡1号住居跡出土遺物 (市指定)

更新日:2023年03月14日

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堂ノ根遺跡(どうのねいせき)は、大字芦苅場(あしかりば)に所在する遺跡です。平成元年に行われた第1次発掘調査により、奈良時代初頭の住居跡が1軒発見されました。その際に、常陸(ひたち)国(現在の茨城県周辺)で生産された土器が出土しました。これらの常陸産土器は、高麗郡(こまぐん)建郡当時の当地域を知る上で重要な資料です。

高麗郡は、今から1,300年前の霊亀(れいき)2年(716)に建郡されました。そのことが記された歴史書『続日本紀(しょくにほんぎ)』には、当時、常陸国を含めた関東周辺の七ヶ国から高麗人を移住させ高麗郡を設置した旨の記述があります。堂ノ根遺跡で出土した土器には、常陸国産が含まれていることから、常陸国周辺から土器と共に移住した人々がいたことの裏付けとなります。出土した土器によって歴史書の記述が実際に証明されたこととなったことから、これらの遺物は古代史の謎を解明する貴重な「物証」となりました。

指定された出土遺物は、破片も含めて総点数208点(うち常陸産80点)から成っています。内訳は、以下の通りです。

  • 須恵器(すえき)…坏(つき) 10点、蓋(ふた) 8点、甕(かめ) 5点
  • 土師器(はじき)…坏 34点、甕 151点

 これらは当地域の古代史を解明する上で不可欠であり、とても重要な資料です。

堂ノ根遺跡1号住居跡出土遺物

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