天覧山の勝 (県指定・名勝)
飯能の象徴的な存在であり、埼玉県指定の名勝第1号でもある天覧山(てんらんざん)は、市街地の西北端、奥武蔵山塊の東端に位置しています。海抜は195メートルで、地質は秩父古生層に属しています。全山、杉、松におおわれ、中腹以下はつつじ、笹が多く、頂上付近には岩石が露出しています。ここからは眼下に飯能の市街が、さらに遠くは関東平野、奥秩父連山などの眺望がすばらしく、晴れた日には東京の高層ビル群も見られます。なだらかな山で登山道もよく整備されていますし、さらに足をのばせば尾根づたいに多峯主山(とうのすやま)にも通じていますので初心者向け・ファミリー向けのハイキングコースとしても知られています。
この山は、麓にある能仁寺(のうにんじ)の所有です。元々は愛宕山(あたごやま)と呼ばれていましたが、その後、山頂付近に羅漢(らかん)像がまつられたことから、一時期、羅漢山と呼ぶようなったと言われています。明治16年(1883)に飯能を会場に行われた近衛兵大演習の際、視察のため明治天皇が登頂されて以来、「天覧山」と呼ばれるようになりました。
山容の美に加えて、山内には名刹能仁寺や郷土の武将、学者、文人などの墓、文学碑も数多くあることから、飯能を代表する名所の一つとして多くの人に親しまれています。

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更新日:2023年03月02日