南川のウラジロガシ林 (県指定)

更新日:2023年03月15日

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南川(みなみかわ)のウラジロガシ林は、ウラジロガシの群生地です。伊豆ヶ岳東斜面の浸食谷に位置して標高は340メートルあり、楢生谷(なろうやつ)と黄柏橋谷(きはだばしやつ)が合する地点で、東側は下流の川筋を望んでいます。北と東側は渓流で区切られ、合流地点に向かって20度~30度傾斜しており、地層は秩父古生層の輝緑凝灰岩から成り立っています。 

群生地は、山ノ神戸大山祇神社の背後にあって、同社の社叢を形成しています。その面積は外側の林叢を含めて約3,000平方メートルに及び、上層部は全般的にウラジロガシが優占し、局所的にはツクバネガシが占めています。下層にはヤブツバキ、ヒサカキ、アオキなどの照葉樹や、ベニシダ、ミヤマカンスゲがあります。着生植物としてはマメヅタ、カガミゴケが見られます。

群生地の植生は典型的な暖温帯林で、紀伊半島や伊豆半島、房総半島の海岸地帯の林相に類似し、組成や構造は多少異なりますが、内陸部にこのような暖帯照葉樹林が良好に生育しているのは珍しく、貴重な存在とされています。

 

南川のウラジロガシ林

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