有間エリア水源林保全プロジェクト (通称「クマタカとヤマネの森プロジェクト」)
~手入れ不足の人工林の生物多様性復元に向けた取組~
本プロジェクトの概要
現在、約1,300haある市有林のうち、奥山に残された手入れ不足のスギ・ヒノキの人工林は、森林の持つ公益的機能の低下や維持管理コストの増加が課題となっています。
そこで、手入れ不足の人工林については、針葉樹と広葉樹が混ざる針広混交林化を進め、将来的に天然林へと復元していくため、本プロジェクトを立ち上げました。
本プロジェクトでは、飯能市の名栗地区(旧「名栗村」)、有間ダム(通称「名栗湖」)の上流部に広がる有間エリアの市有林を対象に、針広混交林化を効果的に進めていくための森林整備を、令和7(2025)年度から実証的にスタートしました。
本プロジェクトが目指す森林づくり
本プロジェクトでは、針広混交林化に取り組むことにより、水資源貯留・水量調節などの「水源涵養」や洪水・土砂流出・林野火災などの「災害防止」の機能を高め、様々な野生動植物が生育・生息できる「生物多様性」の高い森林づくりを目指します。
また、普及啓発のための「エコツアー」、プロジェクト評価のための「モニタリング」、新たな状況や環境の変化に柔軟に対応するための「順応的管理」などにも取り組みます。
手入れ不足の様子
5年後(2030年頃)の目指す姿
間伐作業の様子
シカ害対策の様子
モニタリングの様子
本プロジェクトのシンボル種
生物多様性の指標として、「豊かな森林生態系のシンボル種」とされ、対象地で確認されているクマタカ及びヤマネを、本プロジェクトのシンボル種に設定しました。
間伐などの施業にあたっては、クマタカの営巣期や狩り場のほか、主なエサとなる鳥類や小動物などの生息・生育環境に配慮します。また、ヤマネが利用する種子や果実がなる植物を増やすほか、巣材として重要なコケ類などを保全するため、湿潤な環境をモザイク状に残すように配慮します。
クマタカ(タカ科クマタカ属)
【レッドリスト】環境省・埼玉県 絶滅危惧IB類(EN)
【種の保存法】国内希少野生動植物種に指定
クマタカは森林性の大型猛禽類であり、対象地には少なくとも1つがいが繁殖しています。クマタカは食物ピラミッドの頂点に位置するため、「豊かな森林生態系のシンボル種」であり、クマタカが安定的に繁殖している森林は、生物多様性が健全に保たれている環境にあるとされています。
(写真提供)近藤昇 様・近藤京子 様
ヤマネ(ヤマネ科ヤマネ属)
【レッドリスト】埼玉県 準絶滅危惧1型(NT1)
【文化財保護法】国指定天然記念物
山の守り神とも呼ばれるヤマネは、日本で1属1種の固有種で、対象地でも確認されている、樹上性の小動物です。樹洞などにコケ類や樹皮で巣をつくるほか、食べ物である種子や花粉を運んだり、時には他の動物の食べ物となったりと「豊かな森林生態系のシンボル種」でもあります。
(写真提供)やまね酒造 若林福成 様
この記事に関するお問い合わせ先
農林部 森林づくり課
電話番号:042-978-5061 ファクス番号:042-974-6737
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更新日:2026年03月16日